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藤原が行く#41 しきゆたかの稲刈り 気になる!“多収米の収量”は?

2025.10.09(木) 18:45

気になる話題を現場から、「藤原が行く」今回はこちら!

多収米「しきゆたか」です。田植えを取材しました。いよいよ収穫の時期、果たして多収米という特徴の通りたくさん収穫できたのでしょうか?

5月末、しきゆたかの作付けを始めたグリーンファーム西目屋の世永正人代表を取材しました。

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
(Q.これ、品種としての魅力ずばり何ですか?)「ずばり多収ですね」「作ったことないんですけども、去年作っている方に聞きましたら量が取れる」

あれから4カ月。しきゆたかは他の品種より登熟に時間がかかるためやや遅めの先月末に稲刈りが始まりました。

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
(Q.どんな気持ちでこの秋を迎えていますか?)「春から新しい品種ということで多収品種、初めては全てにおいて緊張するものなんですけれど」「期待して刈り始めました」

弘前市でコメの集荷を手掛ける「フクテイ」が作付けに力を入れている多収米「しきゆたか」。2024年から県内でも試験的な作付けが始まりました。一般的な品種と比べて1.4倍程度の収量が期待できると言われています。

他の品種と稲穂で比べてみると

【藤原祐輝アナウンサー】
「やっぱり重いですよ、しきゆたかの方がずっしり、全然違いますよね!」

右がまっしぐらで左がしきゆたかです。それぞれ稲は2本ずつ。しきゆたかの方が穂の長さも長くもみの数も1.5倍ほど多いのが分かります。

その分、コンバインが詰まらないようにゆっくり進ませる必要があります。

ここで!私も稲刈りを体験させてもらいました。コンバインに乗るのは初めてです。

【藤原祐輝アナウンサー】
「あ~、これは難しい!」

左手でレバーを操作し、前進する速さをコントロール!右手でハンドル操作をしながらどれぐらいの高さで稲を刈るか、右手の親指で刈り取り部分の上げ下げを行います。

【藤原祐輝アナウンサー】
「これ難しいですよ」

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
「慣れですよ!」

【藤原祐輝アナウンサー】
「慣れですか!どっちがどっちだっけって分からなくなっちゃいますね」

両手の操作に慣れるまで少し時間がかかりましたが、慣れてくるとどんどん刈り取っていく爽快感を味わうことができました。

【藤原祐輝アナウンサー】
「私がやったのが左側、際の方ですね」

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
「私、世永さんが刈ったところはこのように高い稲株があったりして、藤原さんの方が短いですね」

【藤原祐輝アナウンサー】
「そうですね」

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
「藤原さんの方が上手ですね!」

貴重な経験をありがとうございました!さて、「多収米」ですから、気になるのが今年の収量です。一般的な品種の場合、10アールあたりの収量は8俵から10俵、重さにして5、600キロですが、初めて収穫するしきゆたかの出来は・・・

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
(Q.どのぐらい取れそうですか?)「見た感じ12俵以上は確定」

初挑戦ながら720キロ以上収穫できる見込みです!2026年以降は肥料を与えるタイミングなどを研究し、さらなる収量増を目指すということです。

【グリーンファーム西目屋 世永正人代表】
「さらに省力化、最終的には14俵15俵取れるような技術を勉強して、地元に生かして広げていけたらなと思います」

一方こちらはしきゆたかの作付け2年目となる、弘前市の戸澤農場、戸澤幸彦さんの田んぼ。

【戸澤農場 戸澤幸彦さん】
(Q.今年は直播の時に意識したことは)「去年と肥料設計変えてみたり」

2025年は田んぼに直接種をまく、しきゆたかの「ドローン直播栽培」に初挑戦!

一カ所の田んぼでの種まき作業はおよそ10分と、田植えより圧倒的に作業時間が短い代わりに、収量は減る傾向があるドローン直播ですが、多収米のしきゆたかであれば面積当たりの収量の減少をカバーできるという作戦です。

種まき前の目標は2024年の県平均を上回る11俵!

同じくドローンに挑戦した他の生産者が雑草に負けて5俵程度と苦戦する中、戸澤さんは・・・

【戸澤農場 戸澤幸彦さん】
「思ったよりもなったかなと、もうちょっとまばらかなと思いましたけれど」「当初9俵くらいかなと思っていましたけれど、10俵は取れるんじゃないかなと思います」

目標には届きませんでしたが、雑草対策に一定の手応えを感じていました。しきゆたかの新米の価格は1俵60キロあたり3万円。フクテイから大手商社を通じてパックご飯や弁当に使用されます。

コメの価格と今後のコメ作りについては・・・

【戸澤農場 戸澤幸彦】
「今まではだいぶ安すぎたので、その跳ね返りがきているだけで、今現在としては高すぎる感じはしますけれど」「今後やっていく人のためにもこういう値段であってほしいと思います」

ちなみに「しきゆたか」はですね、業務用や輸出がメインということでスーパーなどにこうお米として出回ることはないんですけれども、皆さんもどこかで口にする機会があるかもしれません。

フクテイによりますと2025年県内でのしきゆたかの作付け面積は90ヘクタールでしたが、2026年に向けてすでに8人ほどから種もみの注文が来ていて、2026年の作付け面積は現時点で20から30ヘクタールほど増える見込みです。

生産者の減少や作況指数の見直しなど、日本のコメ作りが分岐点を迎える中、多収米やドローンの活用は今後主流となっていくのでしょうか?
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