表彰状用の和紙作りが進められているのは、弘前市にある体験施設「紙漉の里」です。
こちらでは紙漉き兼デザイナーの成田雅美さんが13日から作業を始めました。国スポで使用される和紙の最大の特徴はその素材。
主な原料のコウゾに岩手や青森県産の針葉樹を加え、弘前公園のサクラや弘前市のリンゴの木をせん定した枝も混ぜて作られます。
これらの素材をパルプ化し、成田さんが漉き桁と呼ばれる木枠で丁寧に紙を漉く作業を行いました。その後、水分を除去するための圧搾という作業を行ってから、一枚一枚乾燥させて特製の和紙を完成させていきます。
【紙漉き兼デザイナー 成田雅美さん】
「青森は和紙の産地ではないので、県外の方からすると『青森で和紙?』というイメージがあるかと思うが、ぜひこの機会に青森でも紙を作っているということを認識してもらうのと青森の国スポの選手に頑張っていただいて、手に取っていただけたらというのがあります」
多くが廃棄処分されるせん定した枝を使用することで環境にも配慮したものとなっています。
製作に協力している弘前大学の山科則之さんは-。
【弘前大学山 科則之講師】
「今までほとんど捨てられていたものなので、それをうまくアップサイクルすることによって青森の新しい魅力的な素材になるのではないかという形で」「今回その成果を使って国スポの表彰状に使われるということで大変光栄に思っています」
成田さんは17日までに表彰状に使う和紙を100枚作り上げ、その後、弘前市の印刷会社に納品するということです。完成した表彰状は、県産ヒバの額縁に入れられ授与されるということです。