昨シーズンの大雪の影響により苗木不足が叫ばれていましたよね?
去年春の時点で苗木が足りず、1年待ちの状態もありましたが、さらなる危機に直面していることが取材をして分かりました。
去年4月、「藤原が行く」でリンゴの苗木を扱う弘前市の原田種苗を取材しました。
【原田種苗 原田寿晴社長】
「品種としては半分くらいまだ残っているんですけれど、主力品種と呼ばれるものが全然無くて」
リンゴの苗木を買いに来た生産者は…
【平川市の生産者】
「いま来年の苗木も注文しました、今年の苗木をもらいに来たんだけど」「あと20本ぐらいあればいいけどないからね、更新したいのをそのままにして、本当にだめなやつから更新していくやり方で我慢しています」
苗木の販売が始まるのは4月から。現在の予約状況について聞いてみると…
【原田種苗 原田寿晴社長】
「春先も予約がいっぱいでこれから小売する苗はほぼない」
リンゴの苗木は土台となる品種「台木」に接ぎ木をして作るため台木を植え付けてから苗木になるまで2年がかかります。
【原田種苗 原田寿晴社長】
(Q.苗木の元になる台木の生育は)「苗木自体も台木自体も干ばつで全然伸びなかった」「台木が悪いということは来年も苗木が少ないということ、2年間はこの状態が続くのかなと感じています」
【藤原祐樹アナウンサー】
「こちらでは苗木の選別作業が行われています、左から長い順に並んでいるんですが、今年度は天気が悪かったためこのように短い苗木の本数が多くなっているのがわかります」
実際にこれから販売される苗木が保管されている冷蔵庫を見せてもらうと…
【原田種苗 原田寿晴社長】
「実はこの冷蔵庫の中に平年だったらもっとびっしりなんですね、壁が見えないくらいなんですけれども、今年は壁が見えてる状態」
いつもの年の写真と比較してみると、本来、天井近くまで苗木が積み上げられていますが…
今年は苗木の本数が少なく空いているスペースが目立ちます。
原田社長によりますと、春の出荷を目指していた苗木は干ばつの影響で半分以下に。販売数は過去最低となる見通しです。
またその翌年に苗木となる台木の生育も悪かったため、2年連続で半分以下の販売量になる見通しです。県では苗木の緊急増産を目指し去年10月に補正予算を成立させ、まずは5万本の増産に向けて動いていますが…
増産分の台木の植え付けは今年3月。苗木として生産者に販売されるのは再来年、つまり2028年の4月からと対応に時間を要しています。
そんな中、原田社長は苗木不足を解消するために、新たな取り組みを始めることにしました。それは・・・
【原田種苗 原田寿晴社長】
「これの使えない細いやつあるじゃないですか、これっていつも焼却しちゃうんですね、これをこれから県内のJAにお願いして挿し木をしてもらう」
野菜の苗作りのノウハウがあるJAとの連携です。野菜の苗作りが一段落する6月にJAに力を借りて台木を切ったときに生まれる木の先端を育ててもらう計画です。
【原田種苗 原田寿晴社長】
(Q.現状年間20万本ぐらい苗木の生産は今後どのぐらい増えていきそうですか)「正直なところ、JAとコラボすると2年後に50万本」「まだまだ未来は開けるなと思っていて、とにかく2年後は通常の倍ぐらいはやれるかなと思っています」
苗も台木も厳しい状況なのはショックですが、明るい話題もあります。JAと連携して6月に挿し木をした後、7月には北海道の函館へ持っていく計画だそうです。函館の気候は苗がぐんぐん成長する環境らしく、そこで2年かけて苗木に育て上げるという計画です。
さらに、岩手県の柿業者や花の生産者ともコラボして苗木を増やしていく取り組みも考えているとのことです。苗木不足解消の「一手」となるか、注目です















