【唐牛樹三郎記者】
「高水温対策が喫緊の課題となっている陸奥湾の水産業。果たしてこの取り組みが今後の切り札となるのでしょうか」
徳島県海陽町の企業から青森市漁協に届けられたカキの稚貝。大きさは平均で4.5センチほどです。
14日は、青森市漁協の澤田繁悦組合長たちが奥内漁港でおよそ5000個の稚貝を専用の養殖かごに入れ替え漁船に積み込むと、沖合800メートルほどの海域に向かって船を走らせました。
そして、漁船から稚貝の入った養殖かごを決められた位置に沈めていきました。稚貝の仕入れ値は5000個で20万円でしたが、青森市の補助金を活用します。
【青森市漁協 澤田繁悦組合長】
「ホタテであれば、(出荷まで)1年はかかるが、カキであれば約6カ月で販売できるようになるので、利点はホタテより早く回転率が良いと思うので、何とか成功したいと思います」
澤田組合長によりますと、カキの稚貝は順調に生育が進めば、年内に8センチから9センチほどの大きさになり、出荷できるようになるということです。
漁協関係者は、不漁にあえぐホタテ生産者の副収入になればと期待を寄せています。