今回の選挙戦で争点の1つとして議論されているコメ政策。
コメの価格安定と生産者を守る仕組みづくりが問われています。
【有権者】
「庶民とすれば安い方がいいでしょう。お金がある人が高い米を食べればいいのであって、私ら庶民は備蓄米があってかなり助かっています」
「私は大学生なんですけど、コンビニでおにぎり買う時に、今170円とか普通に1個買うだけでも200円を出すのは高いなと思う」
「僕は農家なんですけど、米が安くなることは消費者にとってはいいかもしれないけど、働く自分たちにとっての生活が持続可能なものになっていかないと、何の意味がないと思って」
そこで今回は、コメ政策について各候補者に聞きました。
参院選青森選挙区に立候補しているのは、自民党の現職・滝沢求さん(66)、立憲民主党の新人・福士珠美さん(60)、参政党の新人・加藤勉さん(65)、共産党の新人・荻野優子さん(33)、政治団体「NHK党」の新人・佐々木晃さん(53)の5人です。
自民党の現職 滝沢求さんは、これまでのコメ政策を転換して増産し、農家の所得向上に取り組む考えを示しました。
【自民・現 滝沢求候補】
「私たちは、コメ政策の転換いわゆる生産者の所得向上も含め、しっかりと対応していくと同時に、中長期的に考えれば減反政策をしっかりと検証して、さらなる水田対策、より良い生産者にとっても稼げる水田対策を行うことが大事だと考えています」
立憲民主党の新人・福士珠美さんは、農家への直接支払制度によって生産者を支援すると主張しています。
【立憲・新 福士珠美候補】
「戸別所得補償制度をバージョンアップさせて、農地に着目した直接支払い制度というのを考えています。これは食料確保・農地維持のための直接支払い制度ということなのですけども、食卓の安心と農家の収入を守ることを目的としています」
参政党の新人・加藤勉さんは、食料自給率のアップを掲げ農家の収入を保障する仕組みが必要だと訴えています。
【参政・新 加藤勉候補】
「国を守るのも食べ物からなんです。一番大事な食べ物をないがしろにしている、今はどうみてもそう思います」
「生産者たちに対する収入の保障を確立して、そのうえで頑張ればさらに報われるそういうスタイルの農業、それが我々の理想です」
共産党の新人、荻野優子さんは、今のコメ不足の問題やコメの価格高騰を招いたのはこれまでの政策に原因があると与党への批判を強めています。
【共産・新 荻野優子候補】
「まずはお米を作る増産することと、お米を作る農家を守るためにも、価格保障や所得保障という仕組みをつくり、消費者の方には手頃な値段で手に入れられるように、国の責任で行っていくことが大切だと思います」
政治団体「NHK党」の新人、佐々木晃さんは、米作りの大規模化が必要だとしています。
【諸派・新 佐々木晃候補】
「農家をやめる人が多いので、農業の大規模化が必要だと思う。年収1千万円以上の農家をつくっていかなければいけないと思うので、アメリカのような規模の大きい田んぼをつくるのがいいかなと思う」
消費者への適正価格での提供と生産者の所得向上を両立できるのか、与野党の攻防が続きます。