青森県は、24日、今後、病院の指導・監督を行う上で「第三者による視点も必要」との見解を示しました。
事件を巡っては、元院長の石山隆被告(62)と弟で医師の石山哲被告(60)の2人が、院内で殺害された男性の死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に渡すなどした犯人隠避の罪で起訴されています。
県や八戸市は事件を受けて2月から複数回にわたり臨時の立ち入り調査をした結果、一部の医師の勤務実態と記録に整合性がないことや、病室の定員超過などの事実を確認していました。
24日に始まった県議会の一般質問で、清水悦郎議員が質問に立ち、「病院が改善措置を講じるうえで第3者の視点が必要」として県の考えをただしました。
【健康医療福祉部 守川義信部長】
「県としても今後みちのく記念病院における医師の勤務状況等の指導・監督を行う上で第3者による視点も必要と考えています」
県は2日、みちのく記念病院を運営する八戸市の医療法人に対し、医師の勤務体制の適正な把握などを求める改善措置命令を出しています。
その中で、病院に対し第三者機関である県医療勤務環境改善支援センターの支援を受けるよう指導したと答弁。
病院へは、9月中に具体的な改善計画を県に提出すること、そして2026年2月末までに再発防止策を講じるよう求めています。
25日はみちのく記念病院の元院長・石山隆被告の初公判が青森地方裁判所で開かれる予定です。事件当時の病院の運営体制などについて新たな事実が明かされるか注目です。