【リポート 木邨将太】
「八戸駅の北およそ1キロにある、八戸貨物駅へとやってきました。広さは東京ドーム3.2個分あるそうで、至る所にコンテナが積まれていますね」
広大な敷地には、貨物列車発着用の線路4本やコンテナの積み下ろし用の線路4本といった設備を備えています。
多い日で、ここが始発・終点となる列車が1日当たり6本発着するほか、関東から北海道に向かう列車など5本が途中停車します。
【リポート 木邨将太】
「従来の貨物駅では、コンテナの積み下ろしの邪魔にならないように上の架線のない所で荷物の積み下ろしをすることが多いんですが、この駅では架線がある下で荷物の積み下ろしをすることが可能になっています」
列車が到着すると、係員が架線に流れる電気を止めて、すぐに荷物の積み下ろし作業が始まります。
この仕組みは、E&S=着発線荷役方式と呼ばれています。
従来の駅では、着発線に到着した貨物列車を架線のない荷役線に移動して荷物を積み下ろした後、再び着発線に戻すといった入れ替え作業が必要でした。
【JR貨物 北東北支店 安井健副支店長】
「着発線荷役方式のメリットは、今ご覧いただいた通り、貨物列車の到着後すぐに荷役作業ができるという点です。作業時間の短縮だけではなくて、列車のリードタイム(所要時間)の短縮にもつながっています」
現在は全国31駅がこの方式に。東北では八戸貨物駅を含む3駅で導入されています。
(八戸貨物駅・秋田貨物駅・郡山貨物ターミナル駅)
作業を効率よく進めるための工夫はほかにも。
それは、コンテナに付けられたタグです。このタグを利用して、コンテナが貨物駅や列車のどの位置にあるのかをデジタルで管理しています。
フォークリフトのモニターには、コンテナの位置に加えて、具体的な作業内容も表示され、作業ミスの防止にもつながっています。
八戸貨物駅では、三八上北に加えて岩手県北部を集配エリアとしてカバーしています。
どういった荷物がやりとりされているのでしょうか。2025年度に到着した荷物の内訳をみてみると、最も多いのがビールや清涼飲料水といった食料工業品で33%。次に多いのは18%のエコ関連物資です。
【JR貨物 北東北支店 安井健副支店長】
「関東のほうから来たものを県内のセメント会社に持って行って、リサイクルとしてまた使われております」
一方、発送された物では農産品や青果が最も多く35%。次いで、しょうゆや水産物の缶詰といった食料工業品となっています。
【JR貨物 北東北支店 安井健副支店長】
「農産品、お米が東北は多いのですが、当駅はナガイモ・ゴボウ・ダイコンといった根菜類が多いのが特徴となっています」
行き先別では、関東が29%、関西が23%、九州が16%などとなっています。
発送量の推移を見てみると、ここ数年はコロナ禍の影響で貨物の需要が落ち込んでいましたが、2025年度は再び10万トンを超え、回復傾向にあります。
その後押しとなっているのが…。
【JR貨物 北東北支店 安井健副支店長】
「物流の2024年問題が影響していまして、トラックドライバー不足がより深刻になっているというところで、県内ですと港もございますので、お客様によっては船、あるいは当駅、貨物列車にモーダルシフトしてきているお客様も徐々に増えてきています」
JR貨物でも、こうした動きに対応するため新たな取り組みを始めています。
【リポート 木邨将太】
「この屋根の感じ、私はちょっと昔の駅を思い出して懐かしいなと感じるんですが、この場所は今『積替ステーション』として、トラックで運んできた荷物をコンテナに積み替える場所として使われています」
2025年に開設された「積替ステーション」。コンテナ用ではない一般のトラックでも貨物駅に荷物を搬入できるため、運送事業者側にとっては、鉄道貨物をより利用しやすくなります。
八戸貨物駅では、引っ越しシーズンの利用が多かったということです。
【リポート 木邨将太】
「実際に入ってみると、結構な広さありますね。軽自動車1台分ぐらいは入りそうな大きさがあって、コンテナって収容力あるんだなというのが分かります。このコンテナ1つで5トンの荷物が運べるそうです」
八戸貨物駅を発着する貨物列車は、最大20両編成にコンテナ100個を積載しています
。10トントラックに換算すると、実に50台分の荷物を機関車の乗務員1人で運ぶことができます。
【JR貨物 北東北支店 安井健副支店長】
「中距離帯、いわゆる400キロから900キロの辺りでコストメリットが出てきますので、多くのお客様に利用していただいております」
「また、二酸化炭素の排出量が営業用トラックの10分の1ということで、環境にも非常にやさしい輸送手段となっております」
「まだ、青森県内でもJR貨物の認知度は低いと思っておりますので、各種イベントに参加してですね、これからJR貨物知っていただこうかなと思っております。そして、青森県の産業を少しでも支えていけたらなと考えております」
大量輸送・定時性がメリットの鉄道貨物。八戸貨物駅は、県内の経済活動に欠かせない物流の一端を支えています。















