【唐牛樹三郎記者】
「こちらの港では、ホタテの半成貝の水揚げが始まっていますが、湾内の多くの漁協では、半成貝の水揚げを4月に入った今も見合わせています」
外ケ浜町の蟹田地区では、4月に入り半成貝の水揚げが始まり、7日にはおよそ6400キロのホタテが水揚げされました。
外ケ浜漁協の小川憲一組合長によりますと、蟹田地区でも2024年の秋以降、稚貝がへい死する被害が広がっています。
例年に比べると、2025年の水揚げ量は大幅に落ちこむ見通しです。
【外ケ浜漁協 小川憲一組合長】
「今年の水揚げ量は、例年の8~9割と見ていたんですが、ここにきて成長が思わしくないということで、例年の5割くらいかなと予想しています」
水揚げ量の減少により、生産者だけではなく、ホタテの加工業者にも深刻な影響が出るのではないかと懸念を示しています。
【外ケ浜漁協 小川憲一組合長】
「今後の生産者・漁業者の経営、加工場の皆さんと共存していくためにも、加工業者の皆さんも心配です」
青森県漁連によりますと、4月1日以降、陸奥湾内の漁協で半成貝の水揚げが始まったのは、外ケ浜漁協の蟹田支所のみ。
主な産地の平内町では、大型連休明けになる見込みです。
2025年の半成貝の水揚げ予想量は、外ケ浜漁協ではおよそ6600トン、平内町漁協ではおよそ2850トンで、平内町漁協の水揚げ量が、他の漁協を下回るのは極めて異例です。
ただ、現在の外ケ浜漁協の予想量も、今後下方修正する可能性があるということです。水産関係者の間では懸念が広がっています。