【稲葉千秋アナウンサー】
「岩木山のふもとに広がるのは、高密植栽培のリンゴ園です。こちらは定植3年目の木なのですが、『ふじ』のつぼみが膨らんできています」
弘果総合研究開発は、2023年から定植2年目で収穫できる高密植栽培を通じて新規就農者を育成する経営モデル園を、弘前市小沢に開設。2024年度から2人ずつ、研修生を社員として雇用しています。
8日には、4月に着任した新メンバーと共に、苗木を支柱にくくり付ける作業を行いました。
【研修生】
(Q.どうですかやってみて)「楽しいです」
2人に共通する応募のきっかけは、「年齢」でした。
仙台市で公務員をしていた男性は。
【仙台市の元公務員 大場さん(58)】
「60歳前で、何か考えて新たなチャレンジをしたいなと」
「どうせ農業等をやるのであれば、日本の(リンゴ産業の)トップレベルの所で、自分が関われたら面白いなと思って」
弘前市の男性は、2024年まで製造会社で働いていました。
【弘前市の元会社員 相馬正哉さん(34)】
「35歳を目前にして、本当にこのまま会社員でいいのかなというところで、農業に携わったらすごく楽しくてやりがいのある仕事だなと感じました」
2025年度は、80アールの園地に2360本を植える予定です。研修生は、2年間で農業の知識や技術を学び、3年目で園地の一部を継承し、独立を目指します。
【弘前市の元会社員 相馬正哉さん(34)】
「なかなか給料をもらいながらできる制度がないので、そこが安心できるメリットかなと」
「独立して、この青森県のリンゴ産業に少しでも貢献できればと思っております」
弘果総合研究開発では、4年間で8人の新規就農者を育てる予定です。
【弘果総合研究開発 葛西憲之社長】
「担い手不足、高齢化、離農者がどんどん増えてきている」
「この高密植栽培を通して、研修しながら新規就農に向かっていただくというのは、一番早道ではないかなというふうに思います」