「『クマだ』っていう父親の声を聞くまで気付かなかったんですけど、その声を聞いて横見たら、その時にはクマと父親が闘ってるっていうか」
21日の午前10時すぎ、藤崎町水沼のリンゴ畑で、農作業中の50代男性がクマに襲われました。
【木邨将太アナウンサー】
「この辺りで葉取り作業をしていた男性が車を動かそうと、こちらの場所に移動してきた時、うしろからうなり声が聞こえ、振り向いたところ、すぐそばから、クマが突進してきたということです。とっさに男性はクマに対して殴りかかり、結果、クマはあちらの方向へ逃げたという事です。反射シートを見てみますと、今もクマの爪痕が生々しく残っています」
幸いにして、男性は右の太ももにかすり傷程度のけがですみました。取材に対し「低い体勢で走ってきたので、とっさに殴ることができた」と話しています。
襲われた当時、男性のすぐ近くには一緒に作業をしていた20代の娘がいました。
【被害に遭った男性の娘】
(Q.この爪持ってるクマと戦って、お父さん、よく…)
「いや本当に偶然、奇跡的に無事だったってだけで、あれを目の前にしたらただでは済まないんだろうなっていう迫力がありましたね」
現場周辺はJR藤崎駅から北におよそ2キロ。リンゴ畑や田んぼの他に住宅も点在するエリアです。数百メートル離れた場所には小学校もあります。
町によると、近くの地区では1週間ほど前にも目撃情報があったということです。
これから本格的なリンゴの収穫シーズンを迎えようとする中での出来事。今後、作業するに当たって不安を募らせています。
【被害に遭った男性の娘】
「これから多分(リンゴ)農家とかは忙しい時期なので、作業進めなきゃいけないって分かりつつも、そういうことが起きちゃってるっていうのが怖いなって思ってますね」
また、21日の午後4時前、むつ市大畑町でもクリ拾いをしていた80代の女性がクマに襲われ、顔にけがをしました。