会社員の方は毎年この時期に良く目にするものだと思います。「源泉徴収票」です。
もちろんお二人も源泉徴収票の存在はご存知ですよね?
毎年これを見ると年末だなと感じます。収入などが記載されてますけど細かいところまではあまり意識したことはないですね。
ここから何が読み取れるのか「家計のホームドクター」ファイナンシャル・プランナーに聞きました。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「正しく理解すると家計管理に役に立ちます」
話を聞いたのは青森中央学院大学で講師を務めるファイナンシャル・プランナーの榮田育子さんです。
果たして源泉徴収票から読み取れるものは?
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「まず年収が書いてあります、(年収)はい」「これは手取りの金額ではないんですね、まずそれを理解することが源泉徴収票の読み方を知る上で大事なことです」
源泉徴収票に記載されている「支払金額」はいわゆる「年収」に当たる金額。税金や社会保険料が引かれる前の金額です。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「源泉徴収票は所得税がいくらだったか分かる資料で」「住民税の情報はこの源泉徴収票には載ってないんですよ」
1月から12月末までにもらった給与明細を計算すると正しい手取り金額がわかるということですが、それが大変な場合は源泉徴収票から概算で把握する方法もあるそうです。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「大変だったら、ざっくりこの支払金額の75%~85%ぐらいになると思っていただければ良いと思います」
給与所得者の場合は源泉徴収票の支払金額の75パーセントから85パーセントが手取り金額となることが多いため、その金額を家計管理に役立てると良いそうです。
そしてもう1つ気になるのが・・・。
【中井友紀アナウンサー】
「この《社会保険料等の金額》を見ますと、結構な金額が引かれているのがわかりますよね」
仮に月額給与32万円、年間ボーナス116万円の「年収500万円」で試算した場合、70万円以上を社会保険料として国に収めていることになります。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「社会保険というのは私たちのセーフティーネットって呼ばれているものなんですけど」「どう使われているかぜひ皆さんに知ってほしいなと思います」
社会保険とはさまざまなリスクに対して備える国の保険制度のこと。
私たちの給与から引かれている社会保険料は、
・病気やけがの医療費を軽減する公的健康保険
・老後や障害・死亡時に年金が支給される公的年金
・労働災害にあった時や失業・育児介護休業時に給付を受けられる労働保険
・さらに40歳からは介護が必要になった時にサービスを受けられる介護保険
として使われます。
例えば公的年金の1つ。遺族年金では死亡した場合に遺族に対し年金が支給されます。配偶者と高校生以下の子どもが2人いる月額給与が35万円の人が亡くなった場合、1カ月あたり14万円程度の年金が支給されることになります。
【中井友紀アナウンサー】
「ある程度国が私たちのリスクに備えて、保険を準備してくれているということなんですね」
榮田さんによりますと死亡時のリスクに対する公的年金の「遺族年金」のほか、老齢のリスクに対する公的年金の「老齢年金」では一定の要件を満たすと原則65歳から年金を受給することができます。
けがや病気のリスクには公的医療保険の「健康保険」で保険証を提示すれば医療費負担が原則3割で済んだりと、給与から引かれている保険料が保障に活用されています。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「社会保険がどういう役割を果たしているか理解した上で、足りないと思うのであれば民間の保険で補うという形をとると、結果的に家計にも優しくなると思います」
民間の生命保険、個人年金、医療保険やがん保険、などで補いリスクに備えると良いということです。
【ファイナンシャル・プランナー 榮田育子さん】
「年齢に応じて、その時のご家族の状況にも鑑みて必要に応じて見直していくというのが賢い保険との付き合い方です」
















